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数学特別講義Ⅴ/数学特論Ⅴ Intensive Course in Algebraic Geometry
2015年度 秋集中(11月30日〜12月4日) 3,4時限 (13:00-16:10)/ 教室:埼玉大学理学部1号館3階基礎数理演習室

担当:那須 弘和 (nasu [at] tokai-u.jp)

連絡事項
  • 初回は11月30日13:00から開始します
  • この講義は修了しました. (12/3)
  • レポート問題を出題しました. 解答を作成し, 2016年1月8日(金)16:00までに数学科事務室のレポートボックスに提出してください. (12/3)
 

授業の記録, または予定( シラバス) 配布物のダウンロード

第1回(11月30日) オリエンテーション, スキーム論の復習
変形理論, ヒルベルトスキームの紹介, スキームの定義, ファイバー積, 基底変換, 平坦射など
第2回(11月30日) 部分多様体の1位無限小変形
1位無限小変形と法束の大域切断
第3回(12月1日) 無限小変形の持ち上げ(リフト)と障害
平坦性の局所判定法, 完全交叉の変形(は完全交叉)
第4回(12月1日) 1位変形から2位変形へのリフト障害
局所変形から大域変形へ, 障害空間, 第一障害とコホモロジーのカップ積
第5回(12月2日) ヒルベルトスキーム1
定義と諸性質(存在・普遍性・接空間・次元), 非特異性の無限小持ち上げに関する性質
第6回(12月2日) ヒルベルトスキーム2
局所環の障害理論, 空間曲線のヒルベルトスキーム(次元評価)
第7回(12月3日) ヒルベルトスキーム3
非被約成分の例(Mumford病理例), 構成とリエゾンによる非被約性の証明
第8回(12月3日) ヒルベルトスキーム4
向井・那須の障害性判定法を用いた非被約性の証明
第9回(12月4日) ヒルベルトスキーム5
3次曲面上の因子のなす線形系とE_6型ワイル群, もう1つの(被約)既約成分
第10回(12月4日) 3次元代数多様体上の曲線の変形障害について
談話会

目的概要
本講義では,「ヒルベルトスキーム」,「無限小変形とその障害類」などのキーワードが表す変形理論を中心に学ぶ. 受講者は代数幾何学の基礎を一通り学んでいることが望ましい. 例えば, スキームや層の理論, 代数曲面上の因子の交差理論, リーマン・ロッホの定理などに慣れていると, 講義を理解し易い. これらの内容については, 講義中においても適宜補足説明する. 空間曲線のヒルベルトスキームの既約成分やその次元・被約性などを, 変形理論を用いて求めることを講義の目標とする. もし時間に余裕があれば, 3次元代数多様体上の曲線の1位無限小変形が2位変形へのリフトの際に障害を受けるための障害性判定法(向井茂氏との共同研究)とその一般化についても紹介したい.

参考書・参考書・資料
教科書は特に設けない. 参考文献として以下を挙げる. 評価方法
講義中に出した問題の解答をレポート課題として提出してもらい、それを評価して成績を決める. レポート課題の成績が60点以上で合格とする.

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